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宇宙戦艦ヤマトの二次小説を展開する「三日月小箱」管理人の独り言です
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8日は体育の日で祝日でした。
三連休の最終日でしたが、私はお仕事。

でも拗ねません。
午前中の仕事をすませて、彬良さんに会いに行ったからです(笑)。

2199第三章の公開が13日。
そのすぐあと、16日に宮川彬良さんの演奏会が予定されています。
「宇宙戦艦ヤマト」宮川音楽の勉強会
タイミングからいっても、盛り上がるに違いありません。
でもこの日は仕事の終わる時間が遅くて、どうにも行けそうにない。
そこで、8日に行われたコンチェルタンテⅡ 宮川彬良vs新日本フィルハーモニー交響楽団に行ってきたんです。

こちらの演奏曲目にもヤマトが入っていましたから。

■プログラム
―第1部―
風のオリヴァストロ (宮川彬良作曲)
○最初はアチョ~!
『燃えよドラゴン』
○指揮棒は魔法の杖!
サンダーバード
『奥様は魔女』
○アキラさんの「ラテン勉強会!」音楽を楽しくするラテンのリズムって何だ?
テキーラ
アイネ・クライネ・タンゴムジーク
シンフォニック・マンボNo.5

―第2部―
『メリー・ポピンズ』メドレー
恋のバカンス
音楽劇 『ハムレット』より5つの主題 (宮川彬良作曲)
『宇宙戦艦ヤマト』



午後1時半ころに仕事が終わって、そのまま駅まで自転車を飛ばし川口へ向かいました。
演奏中にお腹がぐーとなったら恥ずかしいので、駅の改札近くのパン屋さんでサンドイッチを口に詰め込み会場へ――。

慌しかったですが、これが本当に楽しかった!

「大切な物ほど目には見えない。
音楽もそうだけれど、音楽は見えないものを感じさせてくれる力がある――。
それを、知って欲しい」

そんな彬良さんの思いが詰まった演奏会でした。

「ただ出て来て、お辞儀をして指揮をして、またお辞儀をして去って行くだけの演奏会じゃつまらない。
山本直純さんのように、本当の音楽の素晴らしさや楽しさを、お客さんと共有し、一緒に感動したい」

だからね、つまらないはずがないんですよ。
笑って笑って、楽しくて、けれども演奏は本物で素晴らしい。

彬良さんって、凄い人ですよね。

彬良さんといると、きっと音楽がとても好きになれる。
そう感じました。


これは16日の演奏会がますます楽しみです。
そう。ご縁があって、その日も聴きに行くことができるようです。
昨日と同じように、仕事が終わったら全力で駆けつけます!

テーマ : 音楽のある生活 - ジャンル : 音楽

 
あまり直接見たことはない、という人が多いと思います。
演奏もソロで聞くことは珍しいのではないでしょうか。

国内で唯一ハープを製作している製造会社が福井にあることを知ったのは最近です。
青山ハープはホールを使って市民向けのハープコンサートを定期的に開催し、国内外から著名なハ―ピストを招聘した演奏会を行っています。
また、福井ハープフェスティバルというのもやっているんですねぇ。
福井ハープセミナー「夏期マスターコース」とか福井ハープ音楽賞とか。全然知らなかったです。

そんなハープのリサイタルに行ってきました。

28日(月)王子ホール
Xavier de Maistreリサイタル


名前が読めません(笑)。いったいどこの国の人? というのが第一印象(笑)。
えーとね、ハープ界の貴公子、グザヴィエ・ドゥ・メストレというお名前のフランス人演奏家です。

貴公子、って言えば“フルートの貴公子”パユを思い出します。
パユの演奏を初めて聴きに行く前に綾乃が「フルートの概念が変わるよ」と言ったのをよく覚えています。その通り、その演奏は衝撃的でした。
すっかりパユの虜になってしまうくらいに、素敵でした。
そうして今回も綾乃は「これを聴くとハープの概念が変わるよ」と言っていたのです。
果たしてどんな演奏なのでしょう。


仕事を終え、ひとり王子ホールに行くと、ちょうどステージにハープを設置するタイミングでした。
台車に金ぴかのハープが乗せられ、ステージ中央にそっと置かれます。
大きさはちょうど私の身長くらいでしょうか。
とにかくピッカピカ。ギリシャ神話が似合いそうなデザインのハープです。

これを奏でるメストレは、すらりとした長身の男性です。
角度によってはオーランド・ブルームと似てる、と思いました。
だいたい私の想像するハープ奏者に男性はいませんでした(笑)。
ロングヘアの女性が白いドレスを着て、優雅に演奏する楽器がハープなのです!
フルートもハープも、上流階級の貴族さまみたいな人がもったいぶって演奏するような印象だったのですが、ものの見事にパユはそれを裏切り、今回のメストレもまた、全く違うハープの魅力を伝えてくれました。
固定観念を持っちゃいけませんね。ホントに。
ハープで、あんなに可愛い音や力強い音が出るなんて知りませんでした。


ヘンデル :ハープ協奏曲 変ロ長調
ペシェッティ/サルゼード :ソナタ ハ短調
メンデルスゾーン :舟歌 ト短調
パリシュ=アルヴァーズ :大幻想曲「マンドリン」
A.マルチェッロ :オーボエ協奏曲(ハープ版)ニ短調
ヴィヴァルディ :協奏曲 ト長調
ゴドフロワ :「ヴェニスの謝肉祭」

アンコール

フォーレ :即興曲変ニ長調
タレガ :アルハンブラの思い出



1曲目は私でも知っている曲です。
優しくて可愛くて、心が弾むようなメロディーです。
へえ、ハープってこういう音も出るんだ、とハートをがっちり捕まれます。
たくさんの弦からこぼれ出るように音が生み出され、会場を包み込んでいきます。
音の中に浸っているような心地良さ。
手の動きはうっとりするほど滑らかで、幅の狭い弦を、よくもこんなに正確に爪弾くことができるものだと感心するばかりです。

けれども、優しくて可愛いだけじゃありません。
ダイナミックに力強い曲もあるし、複雑で早い曲も“難なく”余裕で弾いているように見えるのです。

雨が降り注ぎ、地面に落ちて跳ね返る、そんな音さえ表現できそうな豊かな音。
ハープってこんなに魅力的な楽器だったんですね。
聞き惚れてしまいました。

観客のほとんどが女性なのは、やはり容姿端麗だからでしょうか(笑)。

私の拙い文章では素晴らしさが伝わらないでしょう。
彼のハープを聴いてみたいと思う方、
また、読んで関心をもたれた方は7月30日(月)の朝6:00からNHK「BSプレミアム クラシック倶楽部」をご覧ください。
この日の演奏が放送されます。

アンコール曲だった「アルハンブラの思い出」は、ギター演奏では聴いたことがありましたが、ハープ演奏も素敵です。
目の前に緑の美しいアルハンブラが見えるような気がしました。

ハープの新しいイメージを持つことができて、とても得した気分です。
またぜひ、生演奏を聴きに行きたいと思います。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
といっても、風邪をひいたわけではありません。

12月8日、東京オペラシティーのコンサートホールに、レ・ヴァン・フランセの演奏を聴きに行って来ました。

待ってたんですよー!
パユのフルートが聴ける、この日を2005年以来、ずっと待ってたんです!

今回は管楽器好きの末っ子と行くつもりでした。
ところがぎりぎりになって、新型インフルエンザの影響で学級閉鎖になった分の授業と、
課題の提出、補習があるとわかって、悔しがりながらも末っ子は断念。
私は慌てて、チケットが無駄にならないように東奔西走することになったのでした。
演奏会当日、午前11時に、ようやく同行者をゲット(笑)。
ああ、よかった。
これで心置きなく楽しめます。

管楽器5種+ピアノという構成ですから、ただでさえ曲を知らない私にとっては、さっぱり???のラインナップです。

マルティヌー:六重奏曲
ラヴェル/ジョーンズ編:クープランの墓
カプレ:フルート、オーボエ、クラリネット、バソンとピアノのための五重奏曲
ライネッケ:オーボエ、ホルン、ピアノのための三重奏曲イ短調Op.188
サン.サーンス:フルート、クラリネット、ピアノのためのタランテラOp.6
ブーランク:六重奏曲


最初の音から、全部がひとまとめなんです。
きれいにまとまって、柔らかい風の中に自分がいるような気がします。
管楽器のまろやかな音って本当に優しいですね。
どの曲も感情豊かでしたが、ライネッケの曲は非常にドラマチックでした。
「おおおお!」と感動した次の曲は、ひたすら「凄い! 半端じゃなく凄い!!」というテクニックが良く見える曲で、彼らなら当然なのかもしれませんが、よくまあ、こんな完璧に、それ以上に演奏するもんだなぁと、びっくり。
ラストのブーランクは、なんだかヤマトの戦闘シーンにも合いそうな曲なんですけど!

演奏が終わると、「ブラボー」という人は1人もいませんでした。
けれども静かに人々は立ち上がり、割れんばかりの拍手を彼らに贈ったのです。
それを見上げる彼らの表情――。

とてもすばらしい演奏会でした。
最初から最後まで、背中が興奮でぞくぞくしました。

今度はいつ、彼らの演奏が聴けるでしょうか。
絶対にまた生きたいと思いました。

パユを知らなかった、という同行者には、無理やりCDを貸してあげました。
モーツァルト:フルート四重奏曲(全曲)モーツァルト:フルート四重奏曲(全曲)
(2008/02/20)
パユ(エマニュエル)

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今回は握手とかできなかったけど、
「私は毎朝、このCDを聴いています」って、お話したかったなぁ。
(実はドイツ語で話そうと、予習もしていったのに・笑)

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
生まれて初めてバレエを観ました。
と、いっても11月27日のことで、ちょっと古い話になってしまいます。
だって、復活篇試写会が翌日だったでしょう?
つい後回しになっちゃったんです。

体調がイマイチだったり、気持ちが凹んでいたりして、電車に乗って出かけるというのも何か月ぶりのことでした。
上野の森のイチョウはすっかり黄色くなり、地面を覆っています。

ずっと、一度バレエを観たいと思いながら、なかなかチャンスがありませんでした。
何を観たらよいのかわからなかったし、お値段も普通の演奏会よりはお高いので、どれにでもホイホイ行くことはできません。

で、観たのはこれ。
マリインスキーバレエ 白鳥の湖

やっぱり初めて観るには「白鳥の湖」でしょ。
さすがの私も音楽を知っていて(テーマ曲と4羽の白鳥の踊り)、物語も知っているからとっつきやすいし。

出演しているバレリーナたちが有名で上手な人たちかどうかは全然わかりませんが、

オデット/オディール ウリヤーナ・ロバートキナ
 ジークフリート王子 ダニーラ・コルスンツェフ
          王妃 エレーナ・バジェーノワ
       家庭教師 ソスラン・クラーエフ
          道化 グリゴーリー・ポポフ
   悪魔ロットバルト コンスタンチン・ズヴェレフ


最初から最後まですばらしかったです!
上演時間が3時間もあるので、寝ちゃうんじゃないかと心配でしたが、幕が開くと、のめりこむように観ちゃいました。

私と同じ人間だなんて思えません。
柔らかな身体、柔らかな表情、しなやかな腕と足。
指先からつま先まで行き届いた緊張感と優雅さ。
コトコトコト、と、トゥシューズが床に触れると音がするのですが、体重を感じさせません。
と、思ったら、主役級の人だと、さらに飛んでも跳ねてももっと音がしません。
まるで羽根のようです。
群舞も、一糸乱れぬ美しさ。
瀕死の白鳥なんて、腕が、腕が翼にしか見えません!

豪華な衣装と、繊細な背景もすばらしかったです。
息を呑んで、見入ってしまいました。

しばらくぶりに、心から感動したひとときでした。
これは年末にロシアで観る予定のバレエも楽しみです。
ムソルグスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミックオペラ・バレエ劇場という、長い長い名前の劇場で観るらしいです(笑)

オペラとはまた違った世界ですね。
観にいってよかったです!

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

 
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を初めて読んだのは、いくつの時だっただろう。
一番最近読んだのは、いつだっただろう。
なんだかぼんやりして、ストーリーも詳しくは思い出せない。
カンパネルラとジョバンニの不思議で切ない話だったとだけ記憶している。

いつしか私の中では「銀河鉄道の夜」より「銀河鉄道999」の方がイメージとして強く残ってしまっているからだろうか。

そんなことを思いながら、23日東京文化会館小ホールで行われた「朗読と室内楽による銀河鉄道の夜」を聴きに行く。
パンフレットには『音楽×空間vol.1』と書かれている。
室内楽を背景としながら朗読を聴くのだろう、と思っていた。

東京文化会館は、大ホールには何度か足を運んでいるが、小ホールへ入るのは初めてだった。
舞台を囲むように座席は円形に作られ、小さくてとても良い雰囲気。
この舞台にチェロとヴァイオリン、ハープとフルートが座り、朗読席に元宝塚花組トップスターの安寿ミラさんが座る。

そうして、静かに印象的な時間が始まった。

この空間をどう表現したらよいだろう。

最初は、生放送のラジオドラマを聞いているような感じだったのだが。

いつしかフルートは汽笛を奏で、ヴァイオリンとチェロの音色は機械的単調に繰り返される機関車の音となり、小さい頃から機関車と言えばシュッシュポッポシュッシュポッポだと思い浮かべる通りに、列車となって私をも運んでいく。
BGMも効果音も、すべてこの楽器たちが作り出して行き、そこへ安寿ミラさんの朗読が重なって物語となっていく。
ラジオドラマと全然違うのは、そのシーンに合わせて照明が入ること。
星々、列車の窓枠、十字架。
それらがでしゃばることなく、しかしとても効果的に印象強く入るのだ。

突然音楽が開けて、小説にも登場する「遠き山に日は落ちて」が演奏されたりすれば、それはもう演奏もすばらしく、それだけだって引き込まれそうになる。
抽象的で物悲しい「銀河鉄道の夜」という小説の雰囲気を、とてもうまく表現していたといえるだろう。

安寿ミラさんの朗読は、ひとり何役も、ということで大変難しかったのではないか。
個人的にはジョバンニが太すぎるかな、という気もしたのだが、細いイメージのカンパネルラを意識して対照的にされたのかもしれない。

私もまた、ジョバンニの夢に飲み込まれ、乗客のひとりとして、ともに銀河鉄道で旅をし、カンパネルラと悲しくわかれた。
小ホール全体でそれを一緒に体験できたと私は思う。

水滴がひとつ、誰もいない湖にぽつりと落ちた。
そんな静けさを心にもたらす、読後感を感じた。


家に戻り、もう一度「銀河鉄道の夜」を引っ張り出して読んだ。
そうして今、またあの場に戻り、あの演奏を聴きたいと思っている。

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「次女の受験のために自粛中」と言いながら、結構演奏会に行っている? かな。
でも、土曜日の昼の公演(13:00~15:30)だから、とっとと帰れば夕食に間に合うし、出演がなんといっても西本智実指揮者とヴァイオリニストのアナスタシア。司会は中井美穂とくれば、やっぱり聴きに行きたいじゃない?

実は昨年もこのニューイヤーコンサートは聴きに行っていて、同じ会場で去年のことを思い出していました。
去年、司会はやはり中井さんだったのですが、演奏したのはレ・フレール。
テノールはジョン・健・ヌッツォだったのよね。

会場は、ニューイヤーコンサートらしく、和服姿もちらほら見られ、出演者に負けない(笑)華やかさがありました。
外に冷たい木枯らしが吹いていることを忘れてしまうような、暖かな空気が会場に満ちています。

曲は
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64
レスピーギ:交響曲「ローマの祭り」
アンコールがヨハン・シュトラウスの「雷鳴と電光」

後半の2曲が特に印象深かったです。
レスピーギのローマ三部作って「ローマの噴水」、「ローマの松」、「ローマの祭り」というのがあるらしいのですが、ローマの松ってなんだろう(笑)
ともかく、オーケストラで使われる楽器が珍しくて(マンドリンや木の板など。ピアノは4手連弾)打楽器が数多く使われ、大活躍なんです。

昔、某国で移動遊園地に遭遇したことがあるのですが、組み立て式の木製ジェットコースターや、本物の馬を円形に歩かせて人を乗せる“リアル・メリーゴーランド”などがありました。
ちょうど、ああいう雰囲気だなぁと思って聴いていたんです。
人のざわめきや、子どもたちがウキウキしている様子。
花火が上がり、口上を述べて客引きするスタッフがいて、その広場はいつもの空間と全然別のものに変ってしまう。

楽しい曲でした。

アンコールも目新しい(この場合は耳新しいか・笑)曲だったのですが、「きっちり演奏しているし、上手だけど、こういう曲ではない」という意見があったので、帰宅してから動画で調べてみました。
本当はもっと砕けた感じの明るい曲みたいです。
観客も指揮者も演奏者も一緒に楽しむような。

それでも、十分楽しかったですよ。

西本さんの指揮も、強く美しくしなやかで、気持ちよかったー♡

やっぱり生の演奏って、すごくいいです。
また来年も行きたくなるような演奏会でした。


テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
今年度は次女が受験生なので、夜のお出かけは自粛中。
だから演奏会だって、そうそうは行きません。
でも、6月は特別。 私のお誕生月だもん。

久しぶりに綾乃とサントリーホールに行ってきました。

駐日モナコ大使(だと思うんですが……)をお迎えして
西本智実指揮、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団演奏。

ドビュッシー  牧神の午後への前奏曲
ロドリーゴ  アランフェス協奏曲
ドヴォルジャーク  交響曲題9番ホ短調「新世界より」

アンコールは ビゼー アルルの女より「ファランドール」


西本さんの指揮する演奏会は、もう結構何度も行っています。
最初に行ったのって何年前でしょうか。

今日は1曲目の美しい調べから入っていきました。
目の前に緑の草原が広がるような表情豊かな音。
流れ出る音が、まるでそよぐ風のようでした。

こういう静かな曲をたぐるように指揮する西本さんの指先は、湧き水のように滾々と音を生み出していきます。
管楽器の静かで確かな音。
弦楽器の伸びやかで優しい音。
癒し系の曲でした。

一方の「新世界」は、私が全楽章を知っている数少ない曲です。
第2楽章の「遠き山に日は落ちて」は、私じゃなくても多くの人に知られた曲(歌)ですよね。
この曲を聴くと、キャンプファイヤーを連想するんですが、どうですか?
第4楽章は、最近は西本さんご本人出演のコマーシャルでお馴染みでしょう。
これが、すごかったんです!

え? 「新世界より」ってこんな曲だったっけ?

こんなにも迫力のある曲でしょうか。
喜怒哀楽、起承転結のはっきりした、ドラマティックな曲。
呑みこまれるように聴きました。
西本さんの身体中からほとばしるエネルギーが、そのままオーケストラを突き動かす感じ。

ああ、この瞬間瞬間の統一感!
ホール全体がひとつになり、音が身体の隅々まで満ち溢れる感覚!!
アンコール曲もまた、ド迫力。
これでもか! というアップテンポなファランドール。
「ああ、もうダメ。死んでしまうわ」というほど、心臓がドキドキしました。
(これは長女が幼稚園の時、鍵盤ハーモニカを使って音楽会で弾いた曲なので、私にとってとても馴染み深い曲です。いやぁ、当たり前ですが、大違い・爆)

素晴らしい演奏でした。
おそらく、私がこれまでに聴いた西本さんのどの演奏よりも素晴らしかったと思います。

私は決して惚れやすいタイプではありません。
西本さんが好きといっても、ミーハーじゃないと思っています。
けれども柄にも無く興奮しました。
ファンとはいえ、冷静なファン(笑)だったのですが、この夜初めて「惚れた」と思いました。

会場を後にした時には、東京の風景の色が違って見えるほどでした。

ドヴォルザーク:交響曲第9番ドヴォルザーク:交響曲第9番
(2008/06/04)
西本智実

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会場で販売していたのですが、あまりの混雑振りに驚きました。
だから自宅で、絶対買ってしまうだろうと思います(笑)

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
キリストが十字架にかかった日が受難日(今年は3月21日)。
十字架にかかる1週間前の期間が受難週(今年は3月16日から3月22日)。
イースター(復活祭・今年は3月23日)から40日遡る間が受難節レント
(今年は2月6日から3月22日まで)
ちょうど今、レントなんです。
レントに入ってからの日曜日の礼拝では、マタイによる福音書を毎週紐解いています。


ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団&ゲヴァントハウス管弦楽団によるバッハ「マタイ受難曲」を聴いてきました。

これはマタイの福音書26章1節~27章66節までの部分を音楽劇風にしたものです。
ステージの最後部には合唱団の子どもから大人までがずらりと並び、迫力の歌を聴かせてくれます。

ユダの裏切り、最後の晩餐、ペテロの否定、裁判、ゴルゴダ、磔、埋葬

あまりにも有名なシーンが続きます。
人間の罪を贖うために、自らの清い身体を十字架にかけられなければならない。
イェスの苦悩と、とまどう弟子たち。
取り付かれたように「十字架につけろ」と叫ぶ民衆。

音楽と合唱がみごとなまでに一つとなり、大聖堂のステンド硝子から差し込む光のように、
やわらかくまっすぐに、魂の中に差し込みます。

なんという情景!
なんという信仰!
心からなる讃美の、なんと美しいこと!

鳴り止まない拍手が、演奏のすばらしさを物語っていました。
私の心の中でも、曲の中で使われていた讃美歌136番が鳴り響きます。

血潮したたる 主の御頭みかしら
棘に刺されし 主の御頭
悩みと恥にやつれし主を
我はかしこみ きみと仰ぐ

はじめから終わりまで、本当に素晴らしかった。
ああ、何て私は舌足らずで、語彙を持っていない頼りない奴なんだろう。
あれだけのものを表現する言葉が出てこない。

とにかく。
魂を揺さぶられる、そんな夜でした。

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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
演奏会にはこのところ毎月行っています。
だけどしばらくこのブログに感想とか書かなかったよね。
最後に書いたのは11月の「タンホイザー」だったっけ。
12月にはギターの村治佳織さんの演奏を聴きに行ったし、1月にはオーチャードで東京交響楽団特別演奏会 キリンニューイヤーコンサート2008というのにも出かけたよ。
(レ・フレールのピアノデュオを楽しめるというプログラムだった)
そして今月、読売日本交響楽団定期演奏会に行ってきました。

指揮 マンフレッド・ホーネック
曲目 ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番(チェロ ジャン・ワン)
    R.シュトラウス:交響詩〈英雄の生涯〉


何がよかったかって、そりゃあ座席。(爆)
2階の左手なんですが、オーケストラをつま先に覗けるような席でした。
正面から見ていると、後ろの方の楽団員さんって、どう並んでいて、どんな楽器があるのかまでは見難いんだけど、ここはもう、バッチリ見えます。
譜面台の楽譜をめくる姿も、演奏の出番がないときに管楽器がどうしているかも、
打楽器担当さんが楽器を使い分けている姿も、すごく新鮮に食い入るように見てしまいました。

曲目は例によってあまり馴染みがないのですが(いいかげん覚えろよって? 爆)
西本智実指揮の演奏会で、何度かショスタコーヴィチの曲は聴いたことがあります。
でも私が想像していたより、ずっと新しい曲なのね。
チェロ協奏曲が作曲されたのは1958年。
第二次世界大戦後の曲? と驚いたのですが、おまけに私が生まれるちょっと前の作品ですよ。
ちょうど50年前。それでもクラシックなの? という感じ。
曲のイメージは、そう思いながら聴いていると、確かにモダンに聴こえます。
次にどんなフレーズが来るのか全然想像できません。
要所要所でピッコロの高くて鋭い音が響きます。
上から見ていると、ピッコロって可愛いです。身体を傾けるようにして吹いている、ピッコロ吹きさんも可愛かったです(笑)
チェロ弾きさんは、中国のジャン・ワンという男性。
音が力強くて、それでいて透明です。
会場中に広がって、聴衆を包んでいくんです。
ああ、きれいだなぁ。テンポが速くても、強い旋律を弾くときも、1つずつの音がきれいだなぁと思っていたら、このあとのアンコールが本当に美しかった。
中国ではよく知られた民謡のような曲「二泉映月」。
もともとは二胡の曲らしいのですが、中国の悠久の広さと、穏やかな田園風景が瞼に浮かぶような曲でした。
なめらかで、しなやかで。彼のチェロとはベストマッチでしたよ。

2曲目の〈英雄の生涯〉は、ストーリー仕立てになっていて、そのシーンを音楽で表現しているということでした。
“英雄の伴侶”のシーンで演奏されるヴァイオリンのソロも上手だった~。
特別にヴァイオリニストを呼ぶわけじゃなく、このオーケストラのコンサートマスターが普通に弾くんですが、上手いよ。ホントに。
途中でずらりと並んだトランペット吹きのうち3人が、曲の真っ最中だというのに退場。
なんで? どこへ行ったの?
合点がいかないなぁ、と思っていたら、ステージ袖の方で遠く聴こえるトランペット。
どうやら遠方で鳴っているファンファーレを演奏するために、わざわざ袖に引っ込むようでした。
そのあと何食わぬ顔をして再登場(笑)
へーー。この席でよかった。こんなシーンが見られて。と思った瞬間でした。
他にもジャカジャカ盛大にシンバルを叩いていた人が、そっとシンバルを片付け、おもむろにトライアングルを取り出して、たった1回チ~ンと鳴らす姿にも思わず微笑。
シンバルに比べてトライアングルの小さく見えること(笑)
“チ~ン”がどうも仏壇のお鈴に聞こえてしまいました(爆)

いやいやいや、演奏もよかったし、すごく楽しかったです。
毎月楽しみな演奏会は、来年度自粛すると決めているのですが、その割に5月も6月も予約しているぞ(笑)
演奏が~だったねー。
と言いながら、演奏後に綾乃と食べる食事がまた楽しいんだな。うん。
3月も行きまーす!!

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 
ついさっき帰ってきました。
今日はね、月1回の演奏会を聴きに行く日だったんです。
本日のプログラムは新国立劇場で鑑賞するオペラ「タンホイザー」。

主婦にしてはお高い出費でしたよ。
このために8月のお仕事を頑張ったようなもんです。

タンホイザーはワーグナーのオペラなので、すごくガミラスチックなものを期待していたんですが、全然違いました(笑)
でもね、オープニングで登場するバレエが、まるでサーダみたいな女の人が大量に出てきましたよ。
青い髪で、すごくSFっぽい感じの。
そして、同じ人数の男の人と、なかなか色っぽいバレエを踊るんです。
綾乃によれば、本日の演出は大人しい方だそうで、もっと男女が絡んだ振り付けの場合もあるのだとか。

そう。タンホイザーって、官能オペラらしいんです(笑)

今日の舞台は、とても意外なことにモダンなレイアウトでした。
床一面にドライアイスが立ち込め、そこに青い照明が当たる。
その舞台下から、クリスタルを思わせるような柱が、何本もせり上がって来る。
照明は本当に素晴らしかった。
柱の反射や透明感をとても効果的に使った照明でした。
もちろん歌も素晴らしかったですよ。
実は私は↓のCDを持っていて、この中にタンホイザーの曲が2曲入っているんです。
だからその2曲だけは知っていて、演奏された時に「ああ、これこれ」と思ったのですが、
Wagner: Orchestral Music Wagner: Orchestral Music
Richard Wagner、 他 (1998/02/17)
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ヴァイオリンがね、ワウンワウンするんですよ(爆)
どう説明したらいいんでしょう。ちょうどカセットテープが伸びちゃったときのように、
音が波打つんです。
最初聴いた時は、CDが伸びちゃったんじゃないかと思ったんですが、今日の演奏もやっぱり波打っていました。
ふーーーーん。本当にそんな曲だったんだー。へーーー。

それでね、タンホイザーって、やっぱり迫力がありましたよ。
合唱もすごかったし。
堪能しました♡
ドイツ語上演で、よーく聞き取れたのは、
「Nach Roma!(ローマへ!)」
だけでした(爆)
もちろん字幕付きだから、聞き取れなくても不自由はしないんだけどさ(笑)。

次のオペラ鑑賞は、まだ予定がありません。
来年かな~。
また行けるといいなぁ。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

 

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